養生

本来は「健康増進」などの意味
「養生」を辞書で引くと、まず「生活に留意して健康の増進を図ること」「病気の回復に努めること」という意味があります。そこから転じて、「打ち込んだコンクリートやモルタルが十分に硬化するように、低温・乾燥・衝撃などから保護する作業」「家具の運搬や塗装作業などの際に、運搬物や周囲の汚損を防ぐために布や板などで保護すること」などを意味するようになりました。つまり「健康を守ること」が、建築では「破損・汚損防止の手当て」という意味になったのです。
また、新築・リフォームといった建築工事だけでなく、塗装や引っ越しの際にも「養生」は行われます。さらには「保護する行為」全般を「養生する」と表現することがあり、「養生テープ」や「養生シート」といった製品名にも使われる言葉となっています。
様々な養生
養生には様々な種類があります。
  • コンクリートの養生
    コンクリートはセメントと水による水和反応が進行することによりセメント粒子の隙間が埋まり、強度が増すようになっています。温度上昇など、何らかの理由で水分が飛んでしまうと強度不足になってしまうことがあります。また、固まる前のコンクリートは柔らかいので、衝撃や有害物質の影響からも守らなければなりません。これらの悪影響を防ぐために散水を行ったり、養生マット(吸水能力があるマット)や水密シートを掛けて水分・温度の管理を行ったり、防護シートを設置するといった養生が行われます。
    他にも気象状況に合わせて電熱マットで加熱したり、断熱材を用いるなどして、ベストな仕上がりを目指します。
  • 外壁塗装の養生
    塗料は垂れたり飛び散ったりするものです。もちろん、職人さんが細心の注意を払って作業すれば問題は起きないかもしれませんが、面積の大きな外壁などを塗装するには効率が悪く、集中力の維持も難しいかもしれません。塗装箇所の周囲をマスキングテープやマスカー(マスキングテープに幅広のポリシートがついたもの)、ビニールシートなどで養生しておけば、滅多なことでは周囲が汚れなくなるので、効率的に作業できるようになります。また、様々なもののl飛散防止のために建物全体にネットを掛けることがありますが、飛散防止ネットも養生の一環です。
  • 引っ越しの養生
    引っ越しでは家具などの搬入の際に住宅や家具が傷ついたり、汚れてしまうことがあります。プロの引っ越し業者はその危険性を熟知しているため、事前に建物に対して専用の道具で養生します。
    例えば玄関は出入りが多いので、プラスチック段ボールやキルティングマット、フロアシートなどで念入りに養生します。また、テレビやディスプレイなど、破損しやすい家具は運ぶ前に養生しておくと事故を未然に防ぐことができるでしょう。ただし、養生していても事故が起こる可能性は常にあります。依頼者側としてはできるだけ当日中に傷や破損をチェックし、発見した場合はすぐに連絡するようにしましょう。日にちが経ってしまうと、引っ越し時に発生した汚損と認められないことがあります。
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